Academic Research
昆虫食などの代替肉の新規素材の開発とその物性評価

昆虫食などの代替肉の新規素材の開発とその物性評価

  • テーマ

    食品加工

  • 研究機関名

    日本大学 生産工学部 小林(奈)研究室(教養・基礎科学系) &五十部研究室(マネジメント工学科)

  • 代表者

    小林 奈央樹

  • 本研究の主旨

    研究発表者の一人はこれまでエクストルージョンクッキング技術を活用することで, 農産物の利活用向上や機能性食品の開発など多様な消費者ニーズに対応した新規素材の開発可能性について議論を行ってきた。エクストルージョンクッキング技術の応用の一つとして様々なたんぱく質源, たとえば大豆や小麦等の植物たんぱく質等を原料とした肉様繊維状組織 (代替肉) の作製が挙げられる。このように作られた代替肉ではエクストルーダーの処理条件をコントロールすることにより既存の食肉に近い組織構造やテクスチャーが与えられることが知られている (たとえば Chiang et al., Food Struct. 19 (2019) 100)。動物たんぱく質を代替する素材として, 上記の植物たんぱく質の他に, コオロギなど昆虫たんぱく質や培養肉などの利用が進められており, 持続可能な社会に寄与するものとして研究のニーズは高い。 今回の発表では, コオロギたんぱく粉末を原料の一部にエクストルージョンクッキング技術を用いた代替肉の開発に関する報告を行う (図1参照)。加えて, 作製されたコオロギ素材の代替肉の食品テクスチャー (食感) の評価はそれらを用いた製品開発を行う上で欠かすことができない。そこで本研究では, 作製されたコオロギ素材の代替肉に対して, Texture Profile Analysis (TPA) 等の物性評価を実施し, 既存の食用肉や他の素材により作製された代替肉の食品テクスチャーとの比較を行った。それらを踏まえコオロギ代替肉の利活用可能性について, その検討結果を報告する。

図1_日大小林・五十部 (002)   【日本大学生産工学部教養・基礎科学系 小林 (奈) 研究室】

ページトップへ戻る